2か月前、それまで毎日使っていた通勤自転車が疲れてきていたため室内保管していたロードバイクと入れ換えた話をしました。
その長年乗ってきた従来の通勤自転車には『補助ブレーキ』がついていました。
コレが最高に重宝していたんですが、入れ換えたロードバイクには付いていません。
入れ換えた新通勤自転車は今後レースやサイクリングに使うことも無いことですし・・・
通勤に特化した街乗り用自転車として生まれ変わりましたので、ドロップハンドルでもクロスバイクのように体が起きたリラックスした姿勢で乗ったほうが楽しさ倍増になることは間違い無し。
楽な姿勢=上ハンを握った起きた姿勢で乗るために、補助ブレーキが付いていたほうが絶対イイ!
補助ブレーキをロードに取り付けたい!!
そこで旧自転車から補助ブレーキを部品取りした時に、こんな感じで新通勤自転車に移植することを考えていました。
このまま移植できればいいんですが、実は取り付ける側のハンドル直径が以前とは違い大きいため、外したテクトロ「RL720」Φ24mmではハンドルに取り付きません。
しかたがないので頼みのネット通販。
調べてみると、補助ブレーキはデュラエースみたいな一流部品が無いため、割と安価で三流な中華メーカーなどが幾つか出しています。
補助ブレーキ
大きい取付径Φ31.8mmの補助ブレーキを探すのも大変でしたが、中華メーカーのものがAmazon2,200円(送料無料)ほどで売られていたので購入。
無名メーカー品
どのブレーキを探しても形状はこんな感じになっており、支点があるだけの単純な機構であるので信頼性は低いながらも中華でも使えるだろうと思い購入。
GWを挟んで一週間くらいで「台湾」からの国際便(送料無料!)で配達されました(◎_◎;)
この手のやつは指2本でブレーキを掛けるタイプなのでレバーが短くなっている。
テクトロと比較してみてもほぼ同形状で問題無さそう。
バーテープ
インナーワイヤー、アウターも調整する必要があるのでバーテープも新調しておきました。
OGK Kabuto BT-01
基本、補助ブレーキを付けるだけでしたら上記『補助ブレーキ』と『バーテープ』を用意しておけば、それだけで簡単に取り付けることができると思います。
私の場合、ちょっと余計な部分をあとから追加しています・・・
補助ブレーキ取付作業開始!
上ハンドルのフラット部を握って走行するのが補助ブレーキ付きの自転車の基本ポジションとなります。
なので上ハンドルを握ってその位置にブレーキレバーがくるようにするにはこの辺りの位置に取り付けることになります。
ブレーキワイヤーをイジる必要があるのでバーテープを剥がします。
インナーワイヤーを外す
先端のエンドキャップを外し、インナーワイヤーの取り付けネジを緩め、ワイヤーを引き抜きます。
ただ、私のこの自転車の場合(友人から譲ってもらったままの状態ですが)、ワイヤーの余長がまるで無く、補助ブレーキを取り付けると余計な長さが必要になるため、このままでは長さが足りなくなり問題が出てきます。
どのくらい長さが足らないのかわからないので取り敢えず取り掛かってから考えることにしました。(アウターを短くカットする方法があるので・・)
補助ブレーキをハンドルに取り付ける
ステムから左右同じ距離で取り付けます。
レバーの角度
ハンドルとの角度はどのくらいがいいの?となるんですが・・・
ネットで「カッコイイように路面と水平に取り付けました」と、自転車整備関連に詳しい方が言ってましたが、それは間違い!
ヘタにレバーを水平にするとブレーキに指を掛けると手の甲が上向きに反ってしまいますよね。
ブレーキレバーの角度っていうのは「腕が伸びる角度と同じ真っ直ぐ伸びる自然な位置」にするのが基本となります。
上ハンを握るとハンドルとの角度はおよそ路面から45度前後になるかと思われます。
普通に手のひらを開くと腕と真っ直ぐな位置になるのでその位置をキープできるような角度(ポジションを取って位置を合わせるのが一番ですが路面からほぼ45度くらいになると思います)
その位置がベストポジションになります。
オートバイのブレーキレバーは水平に見えますが多少の下向きになってるかと思います。
それもやはりポジションからくるもので、ロードバイクの姿勢よりオートバイでは体が起き気味になっているから。
オートバイも腕の角度と同じ角度を取っているためです。
アウターのカット
レバーの位置、角度が決まると次はアウターをカットします。
※フロント、リアともインナーワイヤーを抜いていることを事前に確認
取り付けた場所とピッタリの場所でワイヤーカッターで切断します。
こんな感じでレバー入口側に合わせてカットしました。
可動する出口側には以前から持っていたアウターキャップがありましたので取り付けておきます。
※切り口が潰れますので、ワイヤーにストレスが掛からないようニードル等で穴を広げておく。
インナーワイヤーの取り付け
外したワイヤーを補助レバーを間に入れ通していきます。
が!
インナーワイヤーがやっぱり短い!
フロント側は先ほどの画像のとおり余長が殆ど無かったためにキャリパーブレーキ取付部まで届かなくなってしまいました!(焦、、)
アウターをカットして短くすれば・・とも思いましたがアウターの長さもギリギリ短い状態でカットするわけにはいきません。。
慌てて現在持っている予備パーツを探ったら・・・
ありました、ありました。
ブレーキワイヤーの新品が1本!
なんとか予備パーツを引っ張り出して使うことができました!
補助ブレーキの入口と出口に通し、ブレーキ取付部まで持っていき、、
キャリパー側の処理
ワイヤーを固定し、カットした後にエンドキャップを取り付けます。
無事にワイヤーがキャリパーブレーキまで届きました(;^ω^)
リア側も同じように
・アウターカット⇒
・ワイヤー取り付け⇒
・キャリパーブレーキ取り付け部にワイヤー末端を固定⇒ で終了。
※リア側のワイヤーも余長が無いため危なかったのですが、アウターの長さに余裕があったためアウターを短くカットすることで対応できました。
(ワイヤーの新品予備がもう無かったので焦った。。。)
ワイヤーが取り付いて引きしろの微調整が終わり、サイコンまで取り付けた状態
「フライトデッキ」サイコンの取り付けベースは専用設計で部品が流通していないため、ハンドルと径が合わなかったのをムリしてビニールテープで取り付けています(^^;)
バーテープを巻く
いつものようにバーテープを巻いていきます。
こっち向きで巻いていき・・・
ハンドルの末端にバーエンドキャップを取り付け、
レバー側もテープの端をハンドル垂直にカットした後、付属テープで固定し仕上げます。
補助ブレーキ取付 完了
左右同じように取り付けて完成しました!
横から見ると、このようにレバーが45度程度の角度で取り付きました。
ポジションの確認
ブラケットポジション
この位置で持つことが無くなりますが今までのように使える「ブラケットポジション」
上ハンドルポジション
補助レバー付きロードバイクの基本ポジョションとなる「上ハンポジション」
今後ほぼ100%この位置で走ることになります。
快適に変身しました!
ブレーキを掛けた状態
人差し指と中指2本の軽いタッチでブレーキを掛けられるようになりました!
今までのように上ハンからブラケットに手を移動させる必要がありません。
姿勢をずらさず指二本で引くだけ。
※クロスバイクと同じように見えますが、クロスより腕の幅が狭いため、より楽な姿勢で運転でき、ブレーキ時もポジションの関係で無駄に力を入れる必要がありません。
ブレーキが掛かる構造とは?
なぜ、この場所でブレーキを掛けられるのでしょうか?
補助ブレーキは通常ブレーキと違ってワイヤーを引っ張ってブレーキを掛けるわけではありません。
画像を見ておわかりの通り、
ワイヤーは触らずに、アウターを引っ張ることでブレーキが掛かるようになっています。
この理屈って凄いでしょ?
逆転の発想です。「ワイヤーを引っ張らないでアウターを引っ張る」、たったこれだけのことですが考えた人ってスゴイ!
安いパーツをくっ付けただけでこんなに乗りやすいロードバイクになります。
もちろん通常のブレーキは補助ブレーキが間にあるだけで普通に使えます!
体験したことが無い人にはダサいなんて言わせません!
外に持ち出してみた
ライト、ミラーも付けて補助ブレーキ仕様の通勤自転車のできあがりです。
エンデューロ、ヒルクライムレースにも使っていたGIANTロードバイクもこんな仕様の通勤自転車になりました(^^;)
※サドルはコンフォートサドルを付けていましたが、やっぱりかっこいいセライタリアSLRを取り付けることにしました。
乗ってみて判ったんですが、もうちょっと補助ブレーキの角度を下向きにしたほうがいいようです。
この後、もう一度角度調整を行なってみます。
「ロードバイクに乗っているんだけど街乗りで前屈姿勢がキツクて辛いんだよな~」
という方がいらっしゃいましたら補助ブレーキ付き自転車20年乗りの私が「補助ブレーキ」の取り付けをお勧めします!
ロードバイクのカッコイイスタイルで軽快に走行できるし、前かがみにならない上ハンを持ったリラックスした姿勢でも急なブレーキ操作に対応できます。
ブレーキが4つも付いた安全な自転車、一度ご検討してみては如何でしょう ^^) _旦~~
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