【1】LOOK ZED2クランクがゴリゴリしてきたので『BB65』ベアリングを交換してみる

LOOK795

私が乗っているLOOK795も購入から5年半が経ち、ここへきてパーツ交換や消耗品交換が多くなってきました。

相変わらず手間が掛かるLOOK795、前のブログ記事でもあげていたとおり、BBの「ボールベアリング」が傷んできていて、クランクを回すと微妙にゴリゴリした感じがしていました。

 

今回はBB65という特殊ボトムブラケットの交換作業を行います。

タイトル「ベアリングを交換してみる」は、両側2か所のBBのうち、問題を抱えていた左側ベアリング(フレームに圧入されている側)のみを交換することにします。

 

LOOK規格『BB65』ベアリング

LOOK795のBBは「BB65」というLOOKオリジナル規格のBBを使用しています。

一般的なBBは「ホローテックⅡ」「BB30」「PF30」「PF86」等といくつかの規格があるのですが、そのどれにも当てはまらない、径がΦ65mmもある巨大なベアリングを使用しています。

BB(ボトルブラケット)は圧入型もありますが多くはカートリッジ式の一体物になっています。

 

「BB65」はブラケットが無い状態で、ただΦ65mmのベアリングがカーボン一体型クランク『LOOK795 ZED2』の両側に1つづつ取り付いているだけのものになります。

この両側のベアリングの取り付き方も変わっています。

カーボン一体型クランクに対応するための取り付け方になっており左右で変則的。

右側ベアリング(チェーンリング側)⇒クランクに圧入(フレームから簡単に外れる)

左側ベアリング(左足側)⇒フレームに圧入(クランクから簡単に外れる)

購入してバラすまではこんな変態仕様のバイクになってるなんて気が付きませんでした(^^;)

 

左側ベアリングが不良

私のバイクの場合、クランクに圧入されている右側ベアリングは問題が無く、フレーム側に取りついている左側ベアリングに傷みがあります。

現在まで応急処置として、シールドを外して内部のグリス、塵、ゴミ、金属カス等をパーツクリーナーで洗浄して新規にグリスアップをして対応してたんですが・・・

その後のゴリゴリ感は殆ど無くなりましたが、クランクの回転の滑らかさは新車の頃のようには戻らず、やはりボールベアリングが傷んできているので快適な回転動作にはなっていません。

 

BB65 基本的なベアリング交換方法

一般的なBBであれば、1つのBBカートリッジを購入して交換するだけなのですが、BB65の場合はそう簡単にはいきません。

BB65用の特殊新品ベアリング2個を用意して、

・クランク側のベアリングを外すための(その後圧入する)特殊工具A

・フレーム側のベアリングを外すための(その後圧入する)特殊工具B
が必要になります。

 

因みにフレーム側ベアリングの場合、マニュアルにはこのような特殊工具B(Bearing removal tool)を使用して外すことが書かれています。

特殊工具を使ってハンマーでベアリングを打ち抜く方法ですね。

ネット情報ではこの特殊工具はメーカーから販売店さんに販売される工具らしく、一般で入手することはできないようです。

(これだけで数万円もする工具を個人で購入しようとはとても思いませんが)

※チェーンリング側ベアリングの取り外しは今回は割愛します。

 

参考のサイト

私がベアリング交換するに当たり、参考になった記事を書かれているLOOK乗りの”tacsan”さん

こちらのサイトの「Look 695 ZED2 クランクの分解とオーバーホール」

が非常に参考になり、tacsanさんはベアリング交換で自転車屋さんに頼らず個人でBB65の交換をされていました。

専用工具に代わる治具を工夫して使われていたんですが、その発想が素晴らしい!と感服しました。

 

tacsanさんのベアリング交換方法を真似させて頂き、私の今回の作業を進めていきたいと思います。

 

フレーム側に圧入されている左側のベアリングの交換。

このベアリングが完全にフレーム本体に圧入されているので手で引っ張っただけでは外れません。
それを非常に簡単に、またコストを安く抑えて交換する方法を行なっていきます。

 

用意するもの

 

TNI LOOK用 BB65 ベアリングセット 2個入り(15,840円 ネット購入)

実用範囲の中で最高級ランクがグレード3。
チッ化ケイ素(Si3N4)は非酸化物系セラミックの代表で、高温環境下で高強度、曲げ強度も他のセラミックより強い。
しかも、熱膨張しにくく寸法安定性に優れている。

少々お高いですが背に腹は代えられません。セラミックベアリングです。

そして・・・

 

数万円の専用工具の代わりになる、ホームセンターで売っていた「秘密の2部品」を買ってきました。

これをホームセンター「島忠」で見つけたときは自転車屋さんに頼むこともなく"自分で修理できる"ことを確信しました。

水道管用塩ビパイプ接手(大)(ホームセンター購入)

DV継手ソケット DS40 外径Φ54.2mm 63円

 

水道管用塩ビパイプ接手(小)(ホームセンター購入)

TS継手ソケットTS-S30 外径Φ46.3mm 129円

この2つの塩ビパイプを治具とします。

これが良い仕事をするんです!数万円のLOOK治具では無くオリジナル治具。

締めてたったの ¥192- 也。

 

そのほかの用意した道具

・梱包用テープ
・ゴムハンマー
・木片

これでいけるんです。

 

ベアリング打ち抜き方法

外す前にリハーサルの模様。

  1. ベアリングの上にパイプ(大)
  2. その上にパイプ(小)
  3. その上に木片

塩ビパイプを治具としてベアリングの上からこのように組み合わせてフレームから打ち抜きたいと思います。

うまくいきそうな気がするでしょ?(;^ω^)

 

では取り掛かりましょう。

ベアリングを外す前にクランクセットを外すところから始めます。

 

 

ペダル取り外し

一体型クランクをフレームから抜くため、左側のペダルを外します。

画像ではペダルレンチを下げて ⤵ 外れる方向です。

左側ペダルが外れました。

 

チェーン取り外し

ミッシングリンクを専用工具で外します。

手を放すとチェーンがスルスルっと一気に外れてしまい暴れてフレームにキズが付いてしまうので末端を保持してゆっくり外していきます。

 

チェーンが外れてクランクがフリーになりました。

 

クランク固定リング取り外し

固定リングがネジ1個で止まっていますので緩めてリングを回転させ・・・

アームから取り外します。

 

クランク外し

「トンッ」と左側アーム支点を軽く叩くと簡単にクランクが陥没しますので、BB穴から左側アームを抜き、クランクセットを外します。

 

目的のベアリングが見えてきました。

 

外したクランクには圧入されている右側ベアリングが取り付いています(こちらは劣化はしていない)

 

外した「LOOK ZED2 カーボンクランク」

 

フレーム セッティング

右側から打ち抜くのでこの向きにセッティング

力が掛かるBB下に梱包テープを受け台にします。

真ん中のテープ穴からベアリングが外れて落ちるっていう寸法です。

他のフレーム部にはキズが付かないように養生をして、いよいよベアリングの打ち抜き!

と、ここまでですが・・・すみません、

1記事で完結しようと思ってたんですが、どうも長くなりそうな予感。。

 

次回に実際に作業した「旧ベアリング取り外し⇒新ベアリングの取り付け」

の模様をあげることとします。

 

<つづく>

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