スペシャライズド ルーベ乗りだったらご存じ ”ZERTZ(ゼルツ)” のこと

自転車

今回は私のサブ ロードバイク『SPECIALIZED ROUBAIX』(スペシャライズド ルーベ)の話。

毎度ルーベ2008モデルの古いバイクで恐縮です。

 

ZERTZ(ゼルツ)

この2008年頃から2017年あたりまで、ルーベは特徴ある機構として

『ZERTZ』というものを搭載していました。

 

ースペシャライズドHPよりー

ZERTZとは  振動減衰機構

4時間のライドの後でも、これまでになく快適で疲れを知らずの、 ライダーをさらに強くしてくれるバイクです。

Roubaix SL4に組み込まれたレーシングカー用ショックにも匹敵するZertz振動減衰インサートが、路面からの衝撃を吸収しながらもライダーの力を路面にしっかり伝達。
FACT 8rカーボンフレームとの組み合わせにより、スプリントで周囲を圧倒する剛性を発揮します。

 

フレームが構成される部分に”ZERTZ”と呼ばれる振動を減衰させる機構を装備し、路面からの振動を吸収し、不快な微振動を減退させライダー側に伝えない。

といったものです。

 

ルーベ 初試乗でびっくり!

2013年
友人からの紹介で、某自転車屋の店長さんが自身が乗っていたこのバイクを手放すということを聞き、店長フレームに新パーツ&アルテで組んだものを私が安く購入しました。

ー購入前2013年のオーバーホール時の模様よりー

 

それまで私は「GIANT TCR2」のスローピングの硬いアルミフレームのロードバイクに乗っていたのですが、ルーベの調整が終わり受取りに行き、初めて試乗したときは

「え!このバイク、パンクしてる? タイヤに空気が入っていないんじゃない?」

とアスファルトの小さいガタの挙動、振動が伝わってこないこの自転車に驚きました。

これが実際にルーベに乗った印象。

ルーベオーナーじゃないと経験できないことなんですが、私がこのバイクに初めて試乗した時は乗り心地の良さにびっくりした記憶があります。

MTBほどではありませんが、ロードの走りを邪魔しない、程良い具合の振動吸収に感動しました。

このフレーム、見た目がアレですが(バンビの細い脚の関節のように見える(^^;))、乗ってみてのコンフォート感は一発で気に入りました。

 

ゼルツも年式により少しづつ形状を変えていき、新しくなればなるほどスリムな形状となっていきます。

 

2017年 FUTURE SHOCK

そんなお気に入りのゼルツ機構でしたが、スペシャライズドは2017年からゼルツを排除し、

FUTURE SHOCK(フューチャーショック)

というフロントフォークとステム間にバネのサスペンションを採用した完全に別の振動減衰機構を取り入れ、今までのゼルツと決別することとなります。

ー S-WORKS ルーベ Di2 ー (私の過去のブログ記事より)

2017年に試乗させて頂いた108万円のバイク

ルーベなのに衝撃を吸収する「ゼルツ」が付いていません。
このモデルはゼルツは無く、フロントに20ミリストロークのサスペンション『フューチャーショック』を搭載しています。

ハンドルを上から押すとサスが利いており、ハンドルが上下に動きます。
これが乗り心地を非常に楽にしてくれ、路上の凹凸をこのサスで受け止め、少しも腕に負担が掛からなくなっており感動ものでした。

サドル側もポスト全体がしなる仕様でこちらも振動吸収機構を持たせています。

 

スペシャライズド試乗会 108万×3台に乗ってきた(^^)/
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話が逸れましたのでゼルツに戻ります。

 

2008モデル 私のルーベのZERTZ

私の2008モデルのゼルツは完全な初期タイプ。

詳しくは無いのですがZERTZ機構は2007年か2008年頃のこのバイクから採用され始めたようです。

 

”ゼルツ”とカッコよく命名していますが、解り易く言うと

ロードバイクのフレームの中間一点に応力が掛かるように細いフレーム部分を作り、その場所に振動を吸収するようプラスチック材料で硬さの程よい『エラストマー』を挟み伸び縮みするクッションとし、そこから上部の方向に振動を抑えた機構としたもの

かと思います。

 

フロントフォークの中間に一つ

 

シートステイの中間に一つ

 

シートポストの中間に一つ

この3つの穴の開いたフレーム機構と穴を塞いでいるクッションとなるエラストマーが程よい仕事をして不快な振動を吸収しています。

年式によってこの形状に変更があり、ルーベは一般的なフレームとは違い、ゼルツの部分が他とは違う形に成形されています。

 

今回、このゼルツを取り上げた一番の目的は、ゼルツの透明なエラストマー部分が黄ばんできてフレームの堺にゴミが溜まり汚れていたため、これを外してゼルツ機構部分を掃除する必要が出てきたのでネタとしてあげてみることにしました。

 

新車時であれば透明だったエラストマー部分も今では経年変化で全体的に黄ばんできています。

エラストマーの黄ばみは長年の紫外線による劣化によるものなので、掃除をしても黄ばみを無くすことは無理とは思いますが、とりあえず隙間の塵をどうにか除去しようと思い、購入してから3回目の取り外し掃除に取り掛かります。

 

たぶん他のルーベ乗りもやったことがないと思われますが・・・

 

このゼルツのエラストマーって取れるんですよ!

 

 

ゼルツのエラストマーを外してみる

ですが、硬いエラストマーは簡単には外れません。

インサートされているエラストマーを時間をかけて内側から外側に少しづつ押し込みずらしていきます。

5分くらいかけてやっと外れました。

フロントフォークに穴が開いているんです!

面白いでしょ?

これはルーベ乗りしか知らないことかも。

この絵を見ちゃうとフレームが弱く見えて強度があるか不安になってくるんですけど(;^ω^)

この細くなったフォーク(フレーム)部で振動を吸収、穴が微妙に変形してエラストマーでクッションの役割をするんですね。

 

シートステー側もエラストマーが外れて穴が開きました。

 

反対側も外し、合計4つを外しました。

フレームの中間に穴が開き、向こうの景色が見えます(^^;)

シートポストのエラストマーは外すことができそうもないのでそちらは手を付けないことにします。

 

ドロンジョの上に・・

養生用の古新聞(2019年の静岡新聞)を敷いたところ1ページがドロンジョ様でした(^^;)

そこに外したエラストマーを乗せてみました(笑)


 

洗剤で洗い、綺麗にしてみましたが、やっぱり黄ばみは取れず。飴色ですね(笑)

ですが小さい塵が取れて少しはさっぱりして明るい色になったみたい。

 

エラストマー取り付け

フレーム側の穴側も綺麗にして、

また、ムリムリムリと嵌め込んでいきます。

プラスチックの化粧プレートを取り付けて完成!

ちょっとは綺麗になったかな?

たったこれだけの掃除に1時間ほど掛かってしまいました。

温かくなってきたので、これからもまたスペシャライズド ルーベにも乗っていこうか。

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