ロードバイク キャリパーブレーキシューの交換手順

自転車

ロードバイクのキャリパーブレーキ、ブレーキシューの交換を久しぶりに行なってみました。

交換手順をあげてみたいと思います。

 

リムブレーキシューの交換

私のバイクLOOK795 LIGHTで使用のブレーキが「シマノ」

ホイールが「カーボンホイール」

 

なので「シマノ」「カーボンリム対応」のシューを選定します。

 

※1セットタイプと2セットタイプのものがあります。

私は前後の交換を考えて2セットタイプを選択しました。

 

※ブレーキ部のシューホルダー(シューを受ける金属のフネ部分)は共通なので

アルミリムであればアルミリム対応のシューを選択します。

 

アルミリム 1セット

アルミリム 2セット

 

カートリッジ アルミリム 1セット

 

カーボンリム 1セット

カーボンリム 2セット

 

R55C4 for Carbon Rim

シマノの場合はデュラ、アルテ、105とシューホルダーが共通なのでシューも同じものとなります。

 

カーボン用のシューはアルミ用と比較すると寿命が短いんです!(私は3,4回ほど交換しています)

あっという間に削れていき、気がついてみるとこのように薄っぺらい状態までになっていました。

それでも上側から見るとまだミゾが薄っすら見える状態でしたので、この日まで交換作業を伸ばし伸ばしにしていました。

 

シューホルダーの取り外し

シューホルダーを外していきます。

片手でブレーキレバーを握ってブレーキを掛けた状態にしてシューの動きを固定。

ホルダーのネジを六角レンチで緩めます。

クイックレリーズのレバーを上方に緩め、シューホルダーをアームから外します。

※取り外す前にシューホルダーの取り付いている向きを写真に撮るなどして覚えておくことが大切。

取り付け時に左右逆に取り付けてしまわないように注意が必要です。

 

従来シューと新品シューの比較

ネジに形状の異なるワッシャが2つ付属していますので無くさないように。

※取り付いていた順番も覚えておくこと。

上が外したばかりのシュー。下が新品のシュー。

上面から見えていたはずの3つのミゾが面ではまったく無くなって、ブレーキが利きにくい危険な状態になっていました。

みなさん、ここまで使うようなマネはしないでくださいネ(^^;)

交換して新品時のブレーキ状態に戻そうじゃないですか!

 

シューホルダーから取り外し

シューを止めているネジを六角レンチで外します。

ネジを完全に取り外し、シューを横スライドさせ、ホルダーから外しました。

ホルダーとシューがミゾで勘合されており、ホルダーの長手方向の片側からスライドで取り外しができるようになっています。

ネジでシューが固定され外れないようにはなっていますが、ホルダーをアームに逆に取り付けてしまうとシューが抜けてしまう方向になってしまいます。

この構造を踏まえ、取り付け時には違えないよう注意が必要です。

シューホルダーを水洗いして綺麗にした後、シューを取り付けていきます。

購入したシューに新品ネジが付属されていますのでそちらも取り換えます。

※緩まないように「緩み防止剤」が付いたネジになっていますので必ず新品を使用します。

取り外したネジは既に緩くなっていますので再利用はしないこと!

よってちょっと取り付けが硬いネジになっていますが、重要なネジですので頑張って最後まで締め込んでください。

 

シューホルダーを取り付ける前に

ケーブルアジャスターを一番下限にしておきます。

外した逆手順で取り付けたいのですが、私の場合、シューが減ってきたところで一度ワイヤー調整を行なっていたので、新品のシューが厚くなった状態ではワイヤー余長が足らず本体に取り付きませんでした。

 

そこでワイヤー取り付けネジを完全に緩めてキャリパーをフリーの状態にします。

 

左右のシューホルダーを仮止めします。

※ネジの取り付け順番は

外側からネジ⇒平ワッシャ⇒キャリパー⇒臼型ワッシャ(ホルダーの円弧形状と合う向きで)⇒シューホルダー

 

トーインの調整

ここで面倒な作業。

そのまま、シューの面をビタッとリムに接触させるのではなく、ほんのちょっとの角度を付けて取り付ける必要があります。

 

言葉で説明すると・・

ブレーキを掛けたとき、ホイールが回転する出口側からジワ~っとシューがリムにあたって・・

ブレーキを強くかけたときに全面がリムに当たるようにする。

といった取り付けになります。

 

それを「トーイン」と言い、

・ブレーキ音の泣き防止対策
・キャリパーの歪み対策(ブレーキで引き込まれて抵抗が掛かった時の歪みを考慮した値)

が必要なため、この調整をしていきます。

 

名刺2枚の厚みで角度をつける

トーインの高さは0.5mmと言われており、回転の入り口側を0.5mm広げる必要があります。

私の場合、名刺を2枚重ねて(1枚が約0.2mm)画像のようにホイールとシューに挟み込みました。

 

上から見るとこんなです。

(実は私、トーインは0.2mmほどかと思い、1枚しか挟みませんでした。

終了後にネットで0.5mmだったんだと気がつきました。皆さんは0.5mmを守ってください(^^;))

 

シューガイドの完全固定

・左右のトーインを行ない、

・左右のシューの位置を合わせて、

・シューが回転しないように左右のネジを締める

といった、手が4本ほど必要になる神業のような作業をしなければなりません。

皆さんも一人で作業されていると思われますので、ここで一人でも簡単に取り付けるワザを考えないと。

 

そこで・・

左右のシューを仮固定、ワイヤー取り付けネジを仮固定で取り付けたら、ブレーキレバーを握って、適当なテープ(マスキングテープ)でハンドルとレバーをぐるぐる巻きにして固定します。

この位置でワイヤーの長さを決め、ワイヤー取り付けネジを完全固定します。

クイックレリーズも下げた状態です。

 

まあまあ良い位置にブレーキシューが取り付いていますので、手でぐりぐり微調整で移動させ、

最終位置を決定しシューガイド取り付けネジを完全固定します。

テープでブレーキがかかった状態ですが、この時だけは手で思いきりブレーキを掛けて、ネジを締めたときにシューガイドが回転しないように注意します。

このネジも緩みが無いよう締め込むようにしてください。

左右同じように締め込みました。

 

上から見てトーインがうまく取れているか確認。

(画像ではわかりませんね。。実際は微妙に角度が付いてトーイン調整ができていました)

 

ワイヤーエンドキャップ取り付け

ワイヤーを緩めたときにワイヤーエンドキャップが外れてしまいました。

予備のキャップがありましたので新品をワイヤーに差し込みニッパで3点カシメて取り付け。

ブレーキ引きしろの微調整はケーブルアジャスターで調整。

効き具合を確認すると・・さすが新品シュー、ビタッとブレーキが掛かります(^^)/

 

フロントブレーキシュー交換終了

ブレーキ部分は非常に大切なパーツ。間違いがあったら大事故を起こしかねません。

もう一度ネジの緩みが無いか念を入れ最終確認。

 

そして、

できあがりました。

フロントはこれでOK!

 

 

 

 

ちょっとここで追記のご連絡を!

後日修正をしました!

次の日に試走に行ったところ、ブレーキに鳴きがありました!

これじゃだめです。。

 

(トーインが0.2mmにしていたので0.5mmには足らなかったのが原因かも・・・)

 

ということで改めてトーインの修正を行なってみます。

 

バイク仲間のK君から、

「クレジットカード等の厚みが0.5mmなのでカットしてスペーサーとして使っている」

と聞き・・・

 

もう一度ネジを緩め、私も名刺の代わりに要らないカードをカットし挟み込んでみます。

 

ネジを固定。左右両側を修正して、上方からブレーキのタッチ具合を見てみます。

前回より0.5mmのトーイン角度が取れており今度は良さそう。

 

カードをスペーサーとしたこちらの方法がベストのようです。

 

リアブレーキのシュー交換は?

ではリアブレーキの交換もしないといけませんね。

 

多くのロードバイクではリアも似た形状のキャリパーで取付作業も同じ内容となるため、リアの説明は必要ありませんが、私の場合ちょっと違っているので。。。

 

ダイレクトマウントブレーキ

シートステーに取り付けるタイプでは無く、車体底側のチェーンステーに取り付ける「ダイレクトマウントタイプ」のブレーキが取り付いています。

 

車体をひっくり返してみたところ。

「キャリパーブレーキ」ってフレームに一点で止まっていますよね。

「ダイレクトマウントブレーキ」ではカンチブレーキのように2点で止まっています。

なのでキャリパーブレーキよりアーチ部に負担が掛からず(っていうかアーチ部が無いので)変形が無く、支点と作用点が近いため軽い力で(ダイレクトに)ブレーキを掛けることができるようになっています。

また、シートステー位置より空気抵抗が優れているのもメリットのようです。

 

ブレーキシューのすり減り方を見てみると・・・

こちらはまだまだシューに余裕があり、新品の半分以上も残っている状態でした。

リア側は交換せず、このままでも良さそう。

 

 

ということで、今回はフロントのシュー交換のみで終わりにします。

そのうちリアのシュー交換がありましたらその時にでも「ダイレクトマウントのシュー交換手順」をあげてみることにします。

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